あの世とつながる恐山の手前、
県道4号線恐山冷水で湧く水は、
寿命をのばす
といわれています。

恐山まであと少しという場所に湧く水は、
昔から恐山に向かう人々の乾きを潤し、
一口飲めば寿命が10年のびる
若さを取り戻せるといわれていました。

恐山一帯の道路には、
恐山に近づくごとに地蔵が目立つようになり、
だんだんとこの世ではなくなって行くことが、
目で見てわかります。

そんな恐山に通じる道を進むと、
恐山まであと数kmという場所に、
小さな地蔵たちに囲まれた、
恐山冷水があります。

私たちも、先人にならって恐山冷水で喉を潤し、
県道4号線を先に進んでいたのですが、
友人の一人が口数が少なくなっていって、
様子を見ると、目を見開いたままじっと前を見ています

何かあったのかと聞いても、
うわのそらで返事をするだけで、
大変だったのが目的地についてからで、
車から降りる足元はフワついていて、
歩いているだけで足がもつれています。

友人の様子がおかしいのですが、
私たちは友人のこの様子に覚えがあります。

それは、
酒に弱い友人が酒に酔っているときの状態でした。

この日は酒を一滴も飲んでいませんし、
様子のおかしくなった友人は、
風邪や酔い止めとか、
そういった薬も服用はしていません。

友人が直前に口にしたものは、
恐山ちかくに湧くただの水のはずの、
恐山冷水だけでした。

友人の様子がおかしいので、
とりあえず落ち着ける場所で休むことにしました。

だんだん友人も酔から覚めたのですが、
ここはどこ?と、
途中の記憶が曖昧になっていました。

熱もなさそうでしたし、
それからはいつもの友人で、
このことは今も不思議な出来事のままです。

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