あの世とつながる恐山の手前、
県道4号線の恐山冷水で湧く水は、
寿命をのばすといわれています。
恐山まであと少しという場所に湧く水は、
昔から恐山に向かう人々の乾きを潤し、
一口飲めば寿命が10年のびる、
若さを取り戻せるといわれていました。
恐山一帯の道路には、
恐山に近づくごとに地蔵が目立つようになり、
だんだんとこの世ではなくなって行くことが、
目で見てわかります。
そんな恐山に通じる道を進むと、
恐山まであと数kmという場所に、
小さな地蔵たちに囲まれた、
恐山冷水があります。
私たちも、先人にならって恐山冷水で喉を潤し、
県道4号線を先に進んでいたのですが、
友人の一人が口数が少なくなっていって、
様子を見ると、目を見開いたままじっと前を見ています。
何かあったのかと聞いても、
うわのそらで返事をするだけで、
大変だったのが目的地についてからで、
車から降りる足元はフワついていて、
歩いているだけで足がもつれています。
友人の様子がおかしいのですが、
私たちは友人のこの様子に覚えがあります。
それは、
酒に弱い友人が酒に酔っているときの状態でした。
この日は酒を一滴も飲んでいませんし、
様子のおかしくなった友人は、
風邪や酔い止めとか、
そういった薬も服用はしていません。
友人が直前に口にしたものは、
恐山ちかくに湧くただの水のはずの、
恐山冷水だけでした。
友人の様子がおかしいので、
とりあえず落ち着ける場所で休むことにしました。
だんだん友人も酔から覚めたのですが、
ここはどこ?と、
途中の記憶が曖昧になっていました。
熱もなさそうでしたし、
それからはいつもの友人で、
このことは今も不思議な出来事のままです。
2017年4月3日 at 12:36 PM
平成9年の夏に、ここで知人の写真を撮りましたら、オーブが写りました。