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福岡市の大都会近く、
福岡城本丸跡である舞鶴公園の西側に
雄大な池と庭園が特徴的な
濠公園(おおほりこうえん)が所在しています。

この公園は、黒田長政が博多湾に続く
草ヶ江という入り江を一部埋めて造られた
福岡城の外堀に起源を持つ公園で、
花見や花火大会の名所であるとともに
福岡市民がジョギングやサイクリングに
利用することも多い所です。

いとこのAもまた大濠公園を
ジョギングで利用する1人
です。

昨今の異常気象で夏場は日中暑く、
熱中症になることもあり、
Aは夏の間は夜間ジョギングに行くのが
日課
となっていました。

夏休み中のその日も
夜間に池の周りを回るジョギングをしていました。

最近は蝉も暑さのせいで夜に鳴くようになり、
夜の虫と化しているのですが、
その日は蝉どころか夜の虫の類は
一切鳴いていなかったのが印象的だった
そうです。

空気も心なしか淀んでいるように感じたのだとか。

大濠公園は市民の憩いの場である一方、
昔から怪談の噂がある所で、火の玉が出る噂が立ち、
夜中に火の玉見物に行く昔話があるので、
Aはこんな日は火の玉でも出るかもと思ったそうです。

嫌な空気に加えて、
くじら公園近くに差し掛かる辺りに近くなると、
公園の方から温泉で嗅いだことがあるような臭いに
なんか混じったような変な異臭までしてきた
ので、
Aはふと、くじら公園の方に視線を向けたのでした。

すると、こちらに向かって
「黒い人」がノロノロと歩いてきたそうです。

こちらからは距離があるとはいえ、
暗闇で見えないというわけでなく、
本当に「黒い」人だったのだとか。

本能的にAは、
これは火の玉よりもヤバイモノだと思ったこともあり、
「黒い人」と鉢合わせにならないように
全速力でその場を走り抜けていった
そうです。

幸いAに気づいていなかったのか、
「黒い人」がAを追いかけることはなかったそうです。

丁度くじら公園の反対側まで走った所で
Aの目に対岸で「黒い人」が
池に入っていくのが見えた
そうです。

ひょっとすると池を泳いで
自分の方に来るかも知れない
と思ったAは
急いで家に帰りましたが、
それ以来「黒い人」に出くわすことも
Aに異変もなかった
とのことです。

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