〒989-3121 宮城県仙台市青葉区郷六葛岡 林松院墓地管理所
これは私が宮城県仙台市の大学に通っていた時の体験談です。
当時車の免許を取ったばかりの友人が家の車を持ち出し、
心霊スポットめぐりをしようということになりました。
宮城県内にはいくつか心霊スポットと呼ばれている所がありましたが、
まずは近場からといことになり、有名な葛岡墓地に行こうという話になりました。
この墓地はかなりの確率で出るという有名スポットでした。
日曜の夜11時過ぎ、1台の車に4人乗り込んで出発しました。
葛岡霊園の中には塔があり、その塔の周りを回ると
何らかの心霊現象が起こると言われていたため、
私たちはその塔を目指そうとしたのですが、
運転手をしていた友人Aが突然「なんだこのサイレンの音」と言い出したのです。
しかし、私を含め友人Aを除く3人にはそんな音は聞こえませんでした。
私は「おいおいなんの演出だよ~」と軽い調子で声をかけたのですが、
友人Aは真顔で耳をそば立てながら徐行し続けました。
友人Aが「だんだん音が大きくなってきている、本当に聞こえないのか?」と言いました。
次の瞬間、大きな音がしたかと思ったら車がガクンと傾き、
まっすぐ走ることができなくなりました。
みんなで車を降り確認してみると
前輪左のタイヤがパンクしたようで空気が抜けていました。
「このタイミングでパンクなんて不吉過ぎる」とか
「でもこんな一瞬で空気抜ける?」などと話していましたが、
どうにもこれ以上運転するのは無理そうなので JAFを呼ぶことにしました。
30分ほどで到着したJAFの人が
「何かで横から裂かれたようにタイヤが切れてます。
普通こんなことは起きませんよ」と言われ、
みんなの表情は一気に不安なものになりました。
スペアタイヤに交換してもらった後は
さすがに塔を目指そうという気にはならず、帰ることになりました。
翌日学校へ行くと運転手をしていた友人Aが大学を休んでいました。
家に電話するとお母さんが出て
「体の右側だけがうっすら赤くなって熱をもってる」と聞かされ、
私を含む残りの3人は顔を見合わせました。
サイレンが聞こえた友人Aだけが体調を崩してしまったのです。
偶然かもしれませんが、不可解なパンクも前輪右側だったので、
その後興味本位で心霊スポットに行くのは止めようといことになりました。
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