神威小清水線, 北海道, 日本

天気のいい昼間に行きました。

神威岬(積丹半島)は景色が綺麗で有名なので、
観光客も来ます。

広くて明るい駐車場に車を止めて少し歩くと
念仏トンネルというトンネルがあります。
トンネルと言っても車が通るトンネルではなく、
人が歩くトンネルです。

しかも大人3人は横に並べないほど狭いトンネルで、
灯りもなく真っ暗です。

ここを抜けると綺麗な岬に出れるのですが何とも言えない空気で、
トンネルの入り口からは出口は見えず真っ暗なのです。

男1人女2人で行ったのですが、
2人の真ん中に1人少し下がった状態で腕を組んで歩き出しました。

後ろを見ても他の観光客は居なくて心細くなります。
本当に真っ暗で自分の歩いてる数メートル先しか見えないのです。

男友達は大丈夫だって、と励ましてくれていましたが、
皆腕を掴む力は強く言葉では言い表せない恐怖を感じていました。

けれど引き返す事も出来ない。
泣きそうになりながらひたすらまっすぐ進みました。

すると、少し先に人影が見えたのです。
白い服を着た女性のようでした。

一瞬、えっ!と思いましたが、
岬を見終わった人が帰る為にこちらに向かって歩いてるんだと思い
わたしはホッとしました。

そう思いたかったのかもしれません。
女性とすれ違うまで数メートル。

わたし達は3人並べない状態で歩いてるのです。
女性とすれ違うのなら、道を譲らなければいけません。

わたしは怖くてずっと男友達の腕を掴み
下を向いて歩きながらひたすらその時を待ちました。

わたしが下を向いていても
女性とすれ違腕を時に男友達が立ち止まるはず…
そうでなければ通れないのだから..そう思って歩きましたが、
その時は来ず岬に出てしまいました

わたしは恐怖でその事を泣きながら友達に話しました。
すると一歩後ろを歩いていた友人も同じ女性を見ていたのです。

白いワンピースを着た髪の長い女性でした。
見ていないのは男友達だけでした。

その後綺麗な岬を見ても、
帰りもあのトンネルを通らなきゃいけないという思いから、
生きた心地がしませんでした

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