高校時代、友人に誘われて糠平にある
「大雪グランドホテル」へ肝試しに行った時のことです。
この手の話しが好きな私ですが、
行くとなれば別の話ですです。
田舎でしたので何もすることはなく、
免許を取れば「心霊スポット行こうぜ」
と言う流れになることは当たり前のことでした。
帯広市から大雪グランドホテルまでは、
車で約1時間。
私は友人に「絶対車から降りないから!」と言いましたが、
友人はこう言ったのです。
「車に一人でいる方が狙われるんじゃないの?」と笑顔で。
みんなと一緒にいる方がいくらか不安は紛れるか…と思い、
友人と一緒に廃墟のホテルの中へと進みました。
そのホテルなのですが、見た目には大きなホテルで、
とても目立ちます。
と言うのも、増築を何度か繰り返ていたと言うことで、
大袈裟に言うと内部は迷路のようでした。
一言で言うと「広い!」です。
ロビーや廊下、客室ですが、
断熱材がむき出して天井が落ちていたり、
木材がそこら中に散らばっている部分ももちろんありました。
当時の面影を残したままの部屋もあり、
ベッドなどがきちんと整えられていて、
心霊スポットだと言うことを忘れてしまえば、
寝心地が良さそだとさえ思いました。
ですがそこは残念ながら心霊スポットですので、
不気味さ、気持ち悪さ、薄気味悪さしか感じませんでした。
心霊スポットお決まりの自己主張バリバリの落書きもありました。
私が特に気味悪く感じた場所は大広間のような場所です。
見付けた瞬間「ここから先は入りたくない」となぜか思いました。
そこも友人に促され、中へと少しずつ進むと…
「ギィィ」と奥の扉が開く音がしたのです。
その音は私だけにしか聞こえていないようで、
また扉が開いた様子もありませんでした。
大広間では「はあぁ」と言う溜息が聞こえたり、
冷気を感じたり「ガタン!」とあの扉の閉まる音が聞こえたりもしました。
この扉の閉まる音は友人のみんなにも聞こえたようです。
私のホテルの印象は「危ない」と言うこと。
私たちは問題なく帰って来られたものの、
こう言うことに敏感な方は行かない方が良いかもしれません。
2018年11月12日 at 9:53 AM
現在は解体されてしまっているようです。