宮城県白石市から小原温泉を通り、
七ヶ宿町へ向かう道路があります。
その途中に小原街道があります。
小原街道沿いに小原温泉街の入り口までの間に、
小原トンネル1号、2号、3号、4号があります。
地元では、1~4号のどのトンネルも噂話はあるのですが、
特に3号トンネルでの噂話が多いようです。
小原3号トンネルでは、深夜に車で走っていると
バックミラーに男の幽霊が映るとか、
白装束の女がトンネルの中央で立ち尽くしていたとか、
トンネルをどこまで進んでいっても出口が遠ざかり
ハンドルが効かなくなってトンネル内に衝突した。
なんていう数々の噂話があります。
私が、白石市在住だった頃、普通自動車の免許を取得した際、
深夜、小原街道へ友人と向かいました。
今思い返せば、何であの時、
小原街道へ向かったのか分かりませんが。
確か、目的や目標は無く向かったと思います。
まず初めの小原1号トンネルを抜ける時に、
妙な感じがしました。
そして、小原2号トンネルの入り口から出口へ抜けるまで、
ずっと何かに見られてる感じがしてました。
小原3号トンネルでは、変な汗が出てきて、
具合が悪いようなそんな感じがして、
トンネルを抜けた後に車を路肩に停車しました。
友人が「どうしたの?」と
私の顔を眺めたその時、
「ぎゃっ」と叫びました。
友人の視線は私ではなく、サイドガラスに向けられていました。
恐る恐るサイドガラスに目を向けると、そこに男が立っていました。
無表情で昔の人のような格好だったと思います。
友人の「は、は、早く行こう」という掛け声で、
急いで車を発進させました。
その後の事は無我夢中であまり覚えておりませんが、
何とか家路に着きました。
ショックな出来事で、心の整理が着いた後に
自分なりに小原トンネルの事を調べました。
小原街道は山に囲まれた断崖の場所に道路を切り開いた経緯があり、
沢山の方が亡くなっているそうです。
トンネルの採掘に携わった人を
そのまま生き埋めにしたらしいという話も聞きました。
その怨念が今でも宿っているのでしょうか?
2018年11月14日 at 9:47 PM
東北は宮城県白石市の山奥にある「小原(おばら)地区」という箇所へ続くトンネルです。
数十年前までは、この地区にはトンネルが通っておらず、崖のぎりぎりを通る細い県道を通って山を4つほど迂回していく必要がありました。
しかし、あまりにも不便だということで4つの山にトンネルを通すことに決まりました。小原トンネル1号~4号と名前がついているのですが、そのうちの1つで不幸にも工事中の落盤事故が発生してしまい、作業員の方が亡くなってしまうという事故が発生しています。
地元の人間は「あのトンネルは出る」と夜間は近寄りません。
もともと、山奥なので夜間に出歩く人間はほとんどいません。夜間ですとイノシシやシカ、サルなどと衝突事故を起こしてしまう可能性がある、というのも理由の一つではあるのですが(笑)
件のトンネル付近は街灯もまばらで周囲にも民家はなく、とても静かです。
日中であっても時間の流れから切り離されてしまったのではないかと錯覚することがあります。
しかし、脇を走っていくサルを目撃することで、「自分はきちんとこの世の時間の流れの中にいるのだ」と再確認することができます(笑)
江戸時代は街道沿いの宿場町として栄え、その後は温泉街として栄えましたが、今ではほとんどが廃業し、閑散としています。
トンネル工事の事故はもちろんですが、昔からの人たちの無念が残ってしまっているのではないか、そんな気がします。
ちなみにトンネル工事の事故の慰霊碑もありますので、事故自体は事実であると思われます。