全体が小山になった、
房総半島の富浦町の館山湾の端にある岬が大房岬です。

今でこそ岬全体が自然公園として整備され、
キャンプやバーベキューなども楽しめる場所ですが、
太平洋戦争のときには東京湾要塞として使われ
地図から大房岬は消されていました

東京(江戸)への入り口にあるこの岬に砦が造られたのが、
ペリーが黒船を率いてやってきた時代で、それよりも古い時代の有名人、
源頼朝や役行者などとも縁のある伝説級のスポットが大房岬です。

これは釣り好きのMくんが、
大房岬にあるキャンプ場にいったときの出来事です。

キャンプ場からだけでなく、
岬にもうけられた遊歩道から海岸まで降りると、
波が打ち付ける岩場から釣りができる

そう聞いていたMくんは、
同じく釣りの好きな友人と二人で、
バーベキュー前に釣りを楽しむつもりでした。

ところが降りた場所が悪く、
海に仕掛けを入れるとすぐに障害物に引っかかって、
釣りを楽しめそうにはありません。

ほかの場所に移動するために片付けをしていると、
友人がビクンと体を震わせたと思ったら、
海を見たまま動かなくなってしまいます。

海の中からこちらを見ている人の顔が見えた

友人にそう言われてMくんが海を覗き込んでも、
そこには何も見えず、人が潜っていたにしては、
あたりは浅すぎて人が潜っていたとは考えられない場所だったそうです。

波がそんな風に見えただけ、
それにビビった友人をからかいながらMくんは、
濡れて滑りやすくなった岩の上を歩いて、
次の場所に移動したそうです。

Mくんには話してはいませんが、
大房岬では釣り人が波にさらわれる死亡事故が起きたことがあり、
自殺したひともいるとウワサされている場所です。

Mくんがバーベキューで軽いヤケドを負ったことと、
友人が海の中に人の顔を見たことは、
繋がった出来事だったのかもしれません。

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