私が聞いた葛飾区の水元公園の話だと、
もうずっと昔に、バイクの事故で若者が死んだのだそうです。
この若者は、公園に無理やりバイクで入っていた集団の一人で、
この集団の行動にたまりかね、バイクの侵入を防ぐために、
仕方なく公園にロープを張ったところ、若者はロープに気がつくのが遅れ、
大きく転倒して帰らぬ人となってしまいました。
おどろいたのが、
水元公園にある話はこれだけではなく、
公園に植えられた木の枝で、
首をくくった経営に行き詰った社長。
公園内のトイレでは、
殺人か自殺があったと。
本音を言えば、
よくもまあここまでと思うほど、
よくない話が出てきます。
その中でも、
私が一番冷たさを感じたのが、
公園内の公衆電話で女性の幽霊を見たという話でした。
これは昔の話なのですが、
仕事に悩みを抱えていた私は、
仕事をやる気になれずにいました。
その日は営業先や外注先をまわる予定を多めに報告して、
途中でサボっていました。
水元公園にいる間は、時間を潰すために、
なんとなく動画を見ていました。
バッテリーの残りが少ないと画面に表示され、
時間を確認すると、
会社に帰るのは予定を大きく超えそうでした。
一応は会社に連絡を入れておきたいのですが、
仕事の電話があるかもしれないので、
ケイタイはできれば使いたくありません。
そんなときに見えたのが、
公園に設置された公衆電話でした。
コール音7回で同僚のTが電話に出て、
用件だけ伝えてから会社に戻ったのですが、
Tには怒鳴り声のようなものが聞こえていたらしく。
怒鳴り声が後ろから聞こえたけど、
よくそんなところで落ち着いてられたな。
戻るのが遅れるぐらいなんだから、
他の場所からかけるよオレは。
会社にもどってそんな話になったのですが、
水元公園ではそんな物騒な声はしていませんでした。
機械の調子が悪くて雑音が入ったのが、
Tにはそんな風に聞こえていたのだろうと思っていましたが。
水元公園にある数々の話を知って、
あのとき公衆電話の近くに幽霊がいたのかと思うと、
ゾッとしたものを感じてしまいます。
コメントを残す