これは知り合いが体験した、
佐野市の唐沢山での出来事です。

知り合いのことは仮にAと呼びますが、
このAが唐沢山に行ったのは、
鎧姿の幽霊が出ると言われているからではなく、
単純に映画「るろうに剣心」のロケ地として、
唐沢山が使われたからでした。

山頂には城跡の石垣などが残っていて、
城跡を利用して唐沢山神社が建てられていて、
この唐沢山神社が映画のロケがおこなわれた場所でした。

唐沢山神社への道はハイキングコースに設定されていて、
いくつかあるコースの中には、
最寄りのJR多田・田沼駅をスタートにしたものもあり、
Aは田沼駅から山頂を目指すことにしました。

唐沢山は標高300mもない山ですが、
楽しみにしていた映画のロケ地ということもあって、
Aには山から見る景色が特別なものに感じられました。

おーい、ココだ、ココ。ココにるぞー」、
いつも話すくらいの声を出して、
Aはふもとの街に向かって声を出したそうです。

Aがいうには、大声を出すのが恥ずかしかったから、
いつも話すくらいの声だったそうです。

標高の場所へ行く登山だと、足元の石を下に落としたら、
大きな声で落石を知らせる合図を出す
んだそうです。

もちろん街の人にはAの声は届きませんでしたが、
Aの声に反応したものがいました。

Aの呼び声は、噂の鎧姿の幽霊といった
そういう類のものにしっかりと届いていた
ようです。

Aがハイキングコースを歩いていると、
年の近そうな男性とすれ違がったのですが、
その男性がAを呼び止め、「手当しましょうか」と言いながら、
背負っていたリュックからゲガの手当をする道具を取り出します。

ケガをしていないAは戸惑ったのですが、男性から話を聞くと、
男性にはAの手の甲がケガしているように見えたのだそうです。

神社の境内では、薄茶のマダラ模様の猫に、
牙をむき出しにされて警戒されたり、
映画のロケ地を歩くハイキングは、
変な出来事が続いたものになってしまいました

Aの場合はこのくらいですみましたが、
場合によってはと考えると、
山ではうかつな言葉を使わないほうがいいのかもしれません。

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