〒327-0801 栃木県佐野市富士町1409
これは知り合いが体験した、
佐野市の唐沢山での出来事です。
知り合いのことは仮にAと呼びますが、
このAが唐沢山に行ったのは、
鎧姿の幽霊が出ると言われているからではなく、
単純に映画「るろうに剣心」のロケ地として、
唐沢山が使われたからでした。
山頂には城跡の石垣などが残っていて、
城跡を利用して唐沢山神社が建てられていて、
この唐沢山神社が映画のロケがおこなわれた場所でした。
唐沢山神社への道はハイキングコースに設定されていて、
いくつかあるコースの中には、
最寄りのJR多田・田沼駅をスタートにしたものもあり、
Aは田沼駅から山頂を目指すことにしました。
唐沢山は標高300mもない山ですが、
楽しみにしていた映画のロケ地ということもあって、
Aには山から見る景色が特別なものに感じられました。
「おーい、ココだ、ココ。ココにるぞー」、
いつも話すくらいの声を出して、
Aはふもとの街に向かって声を出したそうです。
Aがいうには、大声を出すのが恥ずかしかったから、
いつも話すくらいの声だったそうです。
※標高の場所へ行く登山だと、足元の石を下に落としたら、
大きな声で落石を知らせる合図を出すんだそうです。
もちろん街の人にはAの声は届きませんでしたが、
Aの声に反応したものがいました。
Aの呼び声は、噂の鎧姿の幽霊といった
そういう類のものにしっかりと届いていたようです。
Aがハイキングコースを歩いていると、
年の近そうな男性とすれ違がったのですが、
その男性がAを呼び止め、「手当しましょうか」と言いながら、
背負っていたリュックからゲガの手当をする道具を取り出します。
ケガをしていないAは戸惑ったのですが、男性から話を聞くと、
男性にはAの手の甲がケガしているように見えたのだそうです。
神社の境内では、薄茶のマダラ模様の猫に、
牙をむき出しにされて警戒されたり、
映画のロケ地を歩くハイキングは、
変な出来事が続いたものになってしまいました。
Aの場合はこのくらいですみましたが、
場合によってはと考えると、
山ではうかつな言葉を使わないほうがいいのかもしれません。
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