黒瀬荘は山の中にある廃墟で、
目的はよくわからないけど、
何かの儀式とかそういうことがおこなわれた場所だと聞きました。
黒瀬荘は洲本市のマリーナから県道76号線を南へ進んだ、
淡路島の東岸沿いの山の中にある廃墟で、
県道76号線からはフェンスでふさがれた脇道が目印になります。
黒瀬荘が営業をしていたときは、
この脇道から車で山に入ったのだと思います。
フェンスは脇道だけに設置されているので、
ヤブから山に入ることはできますが、
雰囲気だけを楽しみたいのなら、
すぐに引き返すことをおすすめします。
足元が汚れるとか、
枝や葉っぱで服や手が引っかかれるとか、
そういうことだけではなく。
私達のように、
奇妙な体験をするかもしれないからです。
私達といっても実際に奇妙な体験をしたのは友人のKで、
私やほかの友人たちは、
Kから相談を受けていただけです。
Kがそれに気がついたのは、
黒瀬荘から帰ってから2日後のことで、
駅からアパートに歩いている途中のことでした。
Kの後ろから、
裸足で歩いているようなペタペタと音が聞こえ。
後ろを見ても、
革靴をはいたサラリーマンがコツコツと歩いているだけです。
そんなことが何日も続いて、
Kが変だぞと思ったころには、
一日の間に何回かは、
その音が聞こえるようになっていました。
お寺で2回、
お祓いのようなことをしたらしいのですが、
音は聞こえ続け。
Kがもう大丈夫と言ったのは、
半年後のことでした。
私にはこの場所で何があったのかはわかりませんが、
火のないところには煙がたたない。
たぶんですが、
そういうことなんだろうと思います。
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