北海道市の東隣、江別市の高砂町には、
高砂駅を見守るように設置された地蔵があります。
その地蔵は、塔のような大きな土台の上に、
小さな地蔵が乗っているので、
一見すると塔に見えてしまいます。
この地蔵は、電車に向かってホームから飛び降りた、
鉄道自殺者のために設置されたもので、
地蔵がのっている台座には、
『鉄道轢死者』と刻まれています。
駅の改装をおこなった際に、
今の場所に移動されました。
元々設置されていた場所に、
花を供える人がいて、そのことを知らないと、
何か事故が起きたように見えるそうです。
地蔵が設置されたのが昭和3年のことで、
その当時の詳しい様子はわかりませんが、
自殺者の霊が仲間を増やしている。
そんなふうに、
人びとがウワサするようになるまで、
自殺が続いていたのだそうです。
知り合いが昔、
この高砂駅を利用していたときのことです。
電車を待つ間に、
友人の顔を写真に撮ると、
友人の後ろにいた人たちも写っていたのですが。
同じように電車を待っていた人たちよりも奥。
動いていて、
ブレて写り込んだ人に隠れるようにして、
電車が来る方に体を向けた後ろ姿が見えます。
ところが、
実際のホームには、
その場所に人の姿はなかったそうです。
地蔵が設置されてから、
数は少なくなったものの、
高砂駅での人身事故は止まらず。
人身事故が珍しくなるまでには、
かなりの時間が必要になり。
地蔵に見守られているからなのか、
少なくとも、2010年から2016年まで、
人身事故は起きていません。
それでも、
今も高砂駅が心霊スポットと呼ばれています。
多くの人が利用する施設なだけに、
ホームや地蔵のあたりに何かを感じる人は少なくなく。
自殺者の魂は、
今も高砂駅にとどまったままなのだと思います。
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