〒018-5202 秋田県鹿角市尾去沢字獅子沢13−5
そこは夏だというのに上着が必要なぐらいに寒く、
濡れた足元が照明に照らされ、
銅や金を採掘するために掘られた穴は長く、
作業の様子をうつしとった人形がおかれ、
当時の様子を解説している音声が、
どこらともなく響いていました。
これは鹿角市にある尾去沢鉱山の跡地で、
閉山した鉱山の坑道を利用したテーマパーク『史跡・尾去沢鉱山』の話です。
(以前は『マインランド尾去沢』として営業していました)
元鉱山を利用したテーマパークらしく、
砂金採りや天然石堀りも体験できますが、
やっぱり1番の体験は、実際の坑道を探索することです。
何しろこの鉱山は、少なくても1000年をこえる伝説級の鉱山で、
採掘された金が奈良の大仏などに使われ、
産出量が落ち込んだのは近代になってからのことで、
鉱山としての利用が終わったのが1978年になってからです。
坑道の壁にはまだ鉱石が残っていて、
照明の光に輝いたり、壁の色をまだらにしていました。
坑道を半分ぐらい進んだところだったと思います。
地面で何かが光ったのが見えて、
なんだろうとしゃがみこんでみると、
そこには大きさが1cmは無いぐらいの透明な玉が転がっていました。
それは石やガラスとは違うような手触りで、
これが何なのかはわかりませんが、
きれいに透き通っていました。
まあ落とし物かも知れないし、
坑道から出たらスタッフに渡せばいいかと、
ウィンドブレーカーのポケットに玉をいれて、
ファスナーを閉じました。
天然石ならスタッフに聞けば教えてもらえるだろうし、
天然石掘り体験ができるのなら、
坑道で見つけた玉を持ち帰れるかもしれません。
そんなことを思いながら、坑道の残りを歩いていると、
さっきまでとは雰囲気が変わっているようでした。
気配がするというのでしょうか、
私たちのほかの誰かが近くにいるような、
なんとなくなんですが、
奇妙な感覚にとらわれていました。
こんな場所にいるからだろうと、
なるべく気にしないようにして坑道を進み、
最後にエレベーターに乗って地上に帰ろうとしました。
その時、ポケットに入れた透明な玉を思い出して、
ポケットから取り出そうとしたのですが、
透明な玉はどこにもありませんでした。
この尾去沢鉱山は、
第二次大戦中には捕虜を強制的に働かせ、
1936年には作業用の貯水ダムが決壊、
一帯で300名を超える犠牲を出しています。
閉山後には溜まった汚水が、
生活用水を運ぶ川に流れ出すなど、
理屈ではない何かがそこにあるように感じてしまいます。
ポケットから玉が消えたときは寒気を感じましたが、
この場所のことを知ると、納得せざる得ないように感じています。
2020年11月24日 at 1:37 AM
やばいですね‼️午後1時30過ぎに見るもんじゃなかった‼️後悔(´・∀・`) 今日は徹夜ですなw
2022年1月23日 at 8:49 PM
子供の時に行った/はなわ鉱山みたい、閉山してから遊園地のように過ごした。
2022年8月21日 at 11:53 PM
以前、まだマインランド尾去沢と呼ばれていた頃行ってきました。FMガイド・レシーバーを借りて見て回っていた時、突然となりにいた友達が叫びしがみついてきました。しゃがみ込んで前へ進めないというので理由を聞いたら前を指さします。すると天井すれすれのところを真っ黒い何かがこちらへ向かってやって来ました。・・・蝙蝠でした。かがみこんで走って逃げた思い出があります。