〒869-5431 熊本県葦北郡芦北町乙千屋

国道3号線から車幅の狭まる旧道に入り、
曲がりくねった道を進んだ先、
坂道を越えた場所に旧佐敷トンネルはあります。

ほぼ一本道の旧道ですが、トンネル手前の坂道には、
崖に飛び込むための道(幽霊坂)が現れるといわれています。

そこに存在しない道があるように、
自分から崖に飛び込んだとしか思えない事故がおきているらしく、
生存者がいないことで、どうして事故が起きたのか、
原因は誰にもわからないのだそうです。

車を崖に誘う道は「幽霊坂」として報じられ、
それをきっかけにして、旧佐敷トンネルの名が知られるようになります。

旧佐敷トンネルへ向かっている間、
そこがどんな場所なのかを友人のKが静かに語ります。

難所と言われた峠道だったこと、
トンネル工事中の崩落事故トンネル内に現れる幽霊

トンネル内に悲鳴がこだました後に、
姿を消した人がいること。

私の幽霊坂の先にあるトンネルという印象が、
トンネル内に幽霊が出るという話を聞いて、
幽霊トンネルに変わっていました。

トンネルの直前で大きく折れ曲がった道を進み、
私たちは旧佐敷トンネルの入り口までたどり着きます。

私たちはKの提案で、
旧佐敷トンネルへ行くことになったのですが、
Kは私たちを驚かせるために、
スマホに呻き声を仕込んでいました。

Kが私たちの最後尾を歩き、
呻き声が流れるようにスマホを準備していると、
Kのすぐ隣で人の息遣いが聞こえ、
人の影のようなものが壁に消えているのを、
振り向いたKは見たのだそうです。

Kの驚く声に私たちが振り向くと、
Kは背中を壁にぴったりとくっつけて、
小刻みに震えていました。

急いで車を出発させたのですが、
こんな時に幽霊坂が現れていたら、
崖に飛び込んでいた
と思います。

関連する心霊情報