霊感のある先輩とその友人と私とで夏の夜にドライブをしました。
何をするでもなく、車を走らせているとふと「ムーミンの家」の話になりました。
私はムーミンの家の話を聞いたことがなかったので知っていた先輩に詳しく聞くと
- 家の風貌があの「ムーミン」の家に似ていることから名前がついた。
- 昔火事があった。
- どうやら一家心中だったようだ。
- 家の解体に携わった作業員が家に入るとばたばた倒れた。
- お払いに行ったお坊さんが死んだ。
とのことでした。
夏ということもあり、先輩と友人は面白がりムーミンの家に車を向かわせました。
私はもともと怖がりだということもあり、始終「やめようやめよう」といっていました。
ムーミンの家の近くまで来たとき、不意に私は後ろが向けなくなりました。
よくわからないけど後ろが向けませんでした。
先輩は「ムーミンの家はこの辺なんだけどたどり着けない、
たどり着けない」といっていました。
おかしい、たどり着けない。と先輩が首を捻っていると、
不意に友人が「星の見えるところにいこう」といいだしました。
ムーミンの家に到着できないでいた先輩と、なんだかよくわからないけど後ろが向けない私は、
「気分転換になるし、いいね」と告げました。
ということで、友人の言葉と案内を信じ車を移動させました。
そして、いざたどり着いてみると、そこは木が茂った墓地でした。
先輩が「おい、お前、ここでどうやって星みるんだよ」と尋ねると
友人は「へ?なんのこと?」と告げました。
「お前、星見に行こうっていっただろ」と先輩が言うも、
友人は「なにそれ、覚えてない」と告げます。
頭が?でいっぱいになった私と先輩でしたが、先輩が次の瞬間
「やばいやばい、逃げろやばい」といって車を急発進させました。
そして、しばらく車を走らせたころ、先輩が口を開きました。
「お前らには見えなかったかも知れないけど、幽霊が襲ってきそうだった」私は絶句しました。
三人で色々考えた結論、ムーミンの家に近づこうとしたため友人が「何か」に操られて
三人とも「何か」に引きずり込まれそうだったのではないか、ということになりました。
そう考えないと頭がおかしくなりそうでした。
そうして、なんだがいろいろ疲れた三人は解散しました。
その後、私達はムーミンの家を探そうと二度といわなくなりました。
そして、後々「星を見に行こう」といった友人にその時の事を尋ねると、
友人はムーミンの家に行って先輩に問われるまでの記憶がなかったそうです。
以上が私の恐怖体験談です。
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