〒963-1309 福島県郡山市熱海町熱海4丁目197

磐梯熱海(ばんだいあたみ)駅から北西に道なりに進むと、
総合病院の手前に廃墟があるのが見えてきます。

隣には温泉街らしく宿泊施設が建ち、
この廃墟ももともとは温泉客が宿泊していたホテルで、
営業時には「河鹿荘」と呼ばれていました。

雑草に覆われた建物は不気味な気配が濃くて、
多くの人が訪れる肝試しスポットでした。

そんな河鹿荘で、
2010年12月20日に事件が起こります。

肝試しに訪れた男性2人が死体を発見

警察の調査で死体は本宮在住の中年女性とわかり、
死因は自殺だったと地元新聞などで取り上げられていました。

その事件からかなりの時間が過ぎたころ。

私は友人たちと久しぶりに集まって酒が入った事も手伝い、
友人の運転で河鹿荘に行ったのですが。

警察の立ち入り禁止のテープが残っていたらどうする?

なんて言っていたあたりがテンションのピークで、
実際に見た河鹿荘の雰囲気と、
この場所で死体が発見されたことを思い出すと、
男が並んで廃墟を見上げたまま立ちつくします。

酒の力でここまで来たはいいものの、
酔と一緒に気持ちも抜けていて。

私は本当に人が死んでいた場所に入るほど心は強くなく、
ここまで来れば十分だと思っていました。

全員同じように思っていたみたいで、
じゃあ帰るかと車へ移動を始めたときです。

友人の一人が間延びしたため息のような声を聞いたと言い出して。

気のせいだと言いながら、
中に入らなくてよかったと思いながら、
私達は早歩きになっていました。

確かめようのないウワサ話がある廃墟とは違う。
私にとっての河鹿荘はそんな場所です。

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