行者還トンネル(ぎょうじゃがえりとんねる)は、
天川村と西原をつなぐ行者還岳を通る国道309号線のトンネルです。

険しい山を通るために道幅が狭く距離もあるので、
そこを通ると押しつぶされているように感じるトンネルです。

行者還トンネルは熊野古道に繋がる登山口として知られていて、
トンネルの入り口脇にあるスペースはトイレ設置の、
一日1000円の有料駐車場になっています。

駐車場があるとはいえ国道309号線の道幅は狭く
路面が山側からあふれた水に浸かっていたり、
頭上注意を促す看板があちこちにある酷い道で。

行者還トンネルのあたりは林道扱いで、
冬場は通行止めになるようなトンネルで、
酷い道としても有名なのだそうです。

行者還の名前と道の酷さから想像出来るように、
道が危険だから行者があきらめて引き返したのが名前の由来
になります。

それだけ力のある山だからなのか、
行者還トンネルでは不思議な事が起こると言われています。

これは友人の知人に山登りが趣味のKさんがいて、
そのKさんが体験した出来事になります。

Kさんのグループは行者還トンネルに車を停めて登山口に歩き出したのですが、
一瞬だけKさんだけが、思わず息を飲むくらいの冷たさを
トンネルから感じたそうです。

そのことに嫌な予感を感じて、
先日も下山中に遭難したグループがいたこともあり、
その日はとにかく気を引き締めようと思い山に入ったそうです。

ところがその日のKさんは、
休憩の時に外した手袋を忘れて出発しようとしたり、
移動中に取り出したアメを落としたり、
とにかくドジの連続でした。

ひとつひとつは大した事ではありませんが、
こんなに集中してしまうと恐ろしくなってきて、
下山した時に行者還トンネルを見ると、
トンネルの奥に得体のしれないものが潜んでいるように思えたそうです。

行者との関係がある場所なので、
山の力がトンネルに溜まっているのかもしれません。

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