〒329-0104 栃木県下都賀郡野木町佐川野

旧野木病院は小高い丘の上にある建物で、
元々病院だった建物が放置されたままになった
といわれる廃墟です。

現地の人間ではないので詳しくは知らないのですが、
野木病院という営業している病院とは別の病院で、
野木町にある廃墟だから旧野木病院N病院とも
呼ばれているようです。

私が何かしらのいわくを感じたのが、
介護施設の会員募集を呼びかける看板があるのに、
建物はベランダには柵が設置されていない、
未完成のまま放置されているような状態でした。

工事の途中で、何かの理由で急遽計画が中止になり、
そのまま放置されているようだったみたいです。

私はたまたま見た、廃墟を撮影しているブログで
旧野木病院を知ったのですが、
がらんとした建物の中から外の景色を見ると、
その様子が飾られている絵画のように見えて、
落書きのある廃墟なのにキレイな所だと思ってしまいました。

調べてみると日帰りで何とか行ける場所だったので、
実際にその景色を見てみようと、私は旧野木病院へ行くことにしました。

旧野木病院の場所を地図で確認すると、
野木駅から直線で3キロくらい。

わかりにくい場所にあるみたいなので、
車で道に迷うよりはと考えて歩くことにしたのですが、
これは失敗でした。

調べた地図を頼りに何とか旧野木病院へたどり着き、
誰もいない廃墟に緊張しながら入ります。

期待していた窓からの景色は、
肉眼で見ると何だこんなものかという感じで、
廃墟に入るということに興奮してた気持ちもさめていきます。

そうして落ち着いてくると、
壁の落書きや落ちているゴミのせいなのか、
誰も居ないはずの廃墟なのに誰かがいるように思えてきて、
落ち着かない場所だけど、帰りの歩きのために、
もう少し休んでから出ようと思っていた時です。

私は一階の階段近くの部屋にいて、窓の方を見ていたのですが、
動物とかではなく人間が階段を駆け上がる音がしました。

ありえない音が聞こえて、
怖くて部屋の出入り口の方を見るなんて出来ないまま、
しばらく動けなくなりました。

ずっと何かに見られているような気がして、
とにかくこの場所から離れようと、
目の前の窓から後ろを見ないようにして逃げ出します。

駅までの数キロを歩く間、
旧野木病院からなにかにずっと後をつけられているような感じがして、
電車に乗ってやっと大丈夫だと思って安心することが出来ました。

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