〒470-3322 愛知県知多郡南知多町山海
十年以上前の話です。
暇を持て余し友人とアテもなくドライブをしていました。
普段、目的がないとなんとなく海を見に行くのが
決まりごとのようになっていましたので、
その日も知多半島を師崎方面へと車を走らせてました。
車内で他愛のない話をしながら、
冗談交えて騒ぎながら山海海岸を
走っているうちに雨が降り出していました。
あいにくの雨で車から降りて
山海海岸の波打ち際へ行くことが困難になり、
一旦帰宅しようと自宅方面へ目的地を変更しました。
夜のドライブも夜明け近くなり、会話が途切れがちになり、
退屈しのぎに窓の外を眺める以外にすることもなく
ボーっとしていた時です。私の側面に女の人が歩いていました。
こんな雨の日の早朝に何故こんなところを歩いているのかな?
と不思議の思っていたところ、丁度そのおばさんと
自分が横に並んだ瞬間、その人がすごい形相で睨んできたのです。
車の水跳ねでもかかり怒っているのかな
ぐらいにしか思わなかったのですが、
その場所から随分遠ざかってから運転していた友人
(自称霊感あり)が
お前・・・さっき何か見なかったか?と聞いてくるので
ああ、変なところをおばちゃんが歩いていた。
めっちゃ睨まれた。水でもかかったかな?と答えると、
彼は、あれは絶対この世のもんじゃない、体が透けてただろ?
とか言ってくるのでそう言われるとそうだ。
1TDLのホーンテッドマンションの映像みたいに透けてたわ!と
鳥肌立てながら答えるのが精一杯でした。
見つけた瞬間に言わなかったのは
相当ヤバいと感じたからだそうで
敢えて離れてから話そうと思ったというところも
一層鳥肌を立てる理由にもなりました。
やがて日が昇り雨も上がり自分の街へ帰ってきた安心感と
空腹から先ほど見た『何か』のことなど忘れて帰宅。
その後忘れてしまうことはありませんでしたが
記憶が風化しかけた時期に仕事で知り合った
知多半島出身の方に、あの日の出来事を話したら、
それは幽霊。
あの場所で轢き逃げがあったと教えられ、
亡くなった方がおばさんだったこと、
覚えてる範囲の人相や髪型がほぼ一致すること、
事件のあった日が雨降りだったことえを聞き、
あの日出会ったのは生きた人間じゃなかったと強く確信しました。
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