埼玉県川口市の侍トンネルは、
122号線の下を通る歩行者専用のトンネルです。

トンネルの壁に侍の顔が浮かび上がる話から
侍トンネルといわれています。

昔は侍トンネルの壁はイタズラ描きが多くて、
今は対策としてトンネル内をライトグリーンに塗り替えています。

これはライトグリーンに塗装される前の侍トンネルで、
H君が幽霊から逃げ出した話です。

H君は侍トンネルなら心霊とは違う意味で、
雰囲気のある写真がとれそうだと思い、
トンネルに落書きをするような怖い人と会わないように、
夜明け前に侍トンネルへ撮影に行きました。

カバンからカメラを取り出して準備をしていると、
トンネルの反対側に人影が見えます。

影は揺れているように動いていて、
時間も時間なので酔っぱらいだと思い。

絡まれても嫌だから、
とりあえず侍トンネルから立ち去る事にしました。

H君は歩きながら、
カメラをカバンに戻してふと思います。

スニーカーを履いた自分の足音、
アスファルト上の砂を踏む音がこんなに聞こえるのに。

酔っぱらいが揺れながら歩いているはずなのに、
その足音が聞こえて来ない。

照明のある20m位の距離で、
人影としか認識できないものって何だろう。

嫌な予感がしたH君はすぐに走りだし、
侍トンネルの方を見ないようにして逃げました。

年配の知り合いから聞いた話なのですが、
侍トンネルのすぐ近くにはお堂があったそうです。

他にも侍トンネルの近くには寺や神社もあり、
霊的な意味のある土地だったのではないでしょうか。

そういう場所だと知らずに道を通してしまったのかもしれません。

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