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人形峠は、元々は江戸時代に整備された、
岡山県の日本海に続く南北を連絡する峠道です。

その名前の由来として、
人形にまつわる話が伝えられています。

その道を通る旅人を襲う大蜘蛛を退治する為に、
人形を囮に使い見事大蜘蛛を退治した。

母と娘の二人旅の途中に、
二人は霧ではぐれてしまいます。

母は懸命に娘を探すも、娘によく似た人形があるだけで、
娘は行方しれずになってしまった。

どちらも峠道に何かが潜んでいるという共通点があるからか、
人形峠にまつわる心霊話では濡れた女
関節の曲がった男という潜んでいる何かを見たという話に。

子供の靴だけが歩いている、
赤ちゃんの泣き声が聞こえるという何かの存在を感じるような話が有名です。

人形峠ウラン鉱でも知られ、
その日も友人達とウランに関する資料館に行った帰り道の出来事です。

閉館の午後4時に出発したのですが、
長距離の移動だった事もあり後部座席の2人はすぐに寝始め。

全員で持ち寄った音楽ファイルも3周目になっていたのでボリュームを落とし、
行きの賑やかさとは反対な静かな車内に私もあくびが出始めた頃。

運転しているT君が、
何か聞こえないかと聞いてきました。

そう言われて音に集中すると確かに、
ときおり何処かからか細い鳴き声のような音が聞こえます。

電話の呼び出しがそう聞こえるのかと思い、
後部座席の二人を起こして着信を確認してもらったのですが、
着信でもアプリの通知もありません。

後部座席の二人も、
確かに何か聞こえるといいます。

出発した時とは違う、
緊張感のある静かさで周囲に緊張しながら車は進み、
しばらくして聞こえていた音は聞こえなくなりました。

安心した事もあり、
あれが赤ちゃんの泣き声?
退治されたのは特に目立った奴だけでこの辺りにはまだ何かいる?
そんな話で賑やかになったのですが。

緊張感のある車内で感じた背中がもぞもぞするような感覚は、
今も忘れられません。

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