〒309-1607 茨城県笠間市石寺
さくらトンネルは茨城県笠間市と
七会村(現在の城里町)とを結ぶトンネルです。
名前の由来は、七会村の村の花である
ヤマザクラから名付けられたようです。
わたし自身、このさくらトンネルのある茨城県民ではなく、
隣県の栃木県民です。
ドライブ好きのわたしは、
笠間市の辺りに何度も行ったことがありましたが、
このさくらトンネルの存在を知らず、
足を踏み入れたことも一度もありませんでした。
そんなさくらトンネルを知ることとなったのは、
大学時代の親友の父の話でした。
親友の家に泊まりに行ったときにお酒を交えながら、
みんなで怖い話をするのがお決まりの流れで、
この日も霊感の強い親友の父の話を聞いていました。
「○○ちゃんはさくらトンネルって知ってる?」と突然聞かれ、
いや…聞いたこともないし、知りませんね…と答えると、
地図を持ってきてここなんだと場所を教えてくれました。
平成7年に完成したこのさくらトンネルは
できてまだ20年ほどの比較的新しいトンネルだそうです。
しかしさくらトンネルにはある噂があるようで、
その噂とは「トンネル近くの山で山登りをしていた親子がいて、
親が少し目を離した隙に子供がいなくなっていた。
親は必死に何日も何日も捜し歩いたが見つからず、
悲しみと自分を責めるあまりに自殺してしまった。」だそうです。
親友の父は仕事の都合で夜遅くに、
そのさくらトンネルを通らなければならない日がありました。
なんとなくその噂を思い出してしまい、
早くトンネルを抜けたいなと思ったそうです。
トンネルの中間ほどを走っているときです。
妙に何かの気配を感じて、ふと車のルームミラーで
後ろを振り返ってしまいました。
そこにいた、いやあったものは人間の下半身だけの姿でした。
見間違いかともう一度確認するとそこには確かに下半身だけが
フラフラと道路を横切り消えてしまったそうです。
あまりにはっきりとした姿だけに鮮明に覚えているようでした。
さくらトンネルでは噂の親が、
未だに見つからぬ子供の姿を下半身だけになっても
捜し続け彷徨っているのでしょうか…
コメントを残す