兵庫県相坂トンネルは、かなり昔から心霊スポットとして
有名なトンネルであることは私も知っていましたが、
大のホラー嫌いの私は近づくこともありませんでした。

ある日、深夜に当時付き合っていた彼氏と友達カップルA♀とB♂の4人で
ドライブに行くことになりました。

車を持っていた私が車をだし、いつものように道に詳しかった
彼氏の言うままに走らせていたところ、
何やら人気のない暗い道を走っていることに気づき「どこに行くの?」と
彼に何度も聞きましたが「着けばわかるよ♪」となかなか教えてくれず…
結局たどり着いたのはあの相坂トンネルでした。

そんなところに連れてこられたことに私は激怒し、
「トンネルの向こうまで行って帰ってこればいいんでしょ?行くよ!」と
ひとり先頭をきってズカズカ前に進みました。

相坂トンネルに近づいてくると、あたりは異様な空気につつまれ、
とても気持ちが悪くなりました。

トンネルはとても古く、狭く、暗くて先は見えない状態でした。

恐怖よりも怒りが勝っていた私はそのままトンネルの先まで行き、
引き返しました。

彼氏と友達は私の少しうしろをぎゃーぎゃー騒ぎながら歩いていました。
トンネル内も暗く少しジメっとしていて今にも崩れそうな見た目でした。

トンネルを出てそのまま車に向かっていると、
さっきまではしゃいでいた友達もすっかり静かになって後ろをついてきます。

「さすがに怖かったんだな」と思い、車に戻りました。
相坂トンネルをあとにし、車を走らせていると友達カップルの彼女Aが
「ねぇ…トンネル出たところにおじさんいたよね…?」と言い出したのです。

私は変な冗談だと思い黙っていると、その彼氏Bも「え。まじ?俺も見た…」、
さらには私の彼氏まで「俺しか見えてないと思って黙ってた…」と言うのです。

はじめはバカなことをと疑っていた私でしたが、
さらにBが真っ青な顔をして「あかん…肩が重い…」と言い出して
私も事の重大さを理解しました。

3人の話では相坂トンネルを入るときには何もなかったけど、
トンネル内の真ん中あたりで横を何かが通りすぎ、それが自転車の音だったと。

そして引き返してトンネルを抜けると右側に自転車を引いたおじさんが立っていて、
こちらを見ていたそうなのですが、足がなかったというのです。

Bだけはそのおじさんと目が合ってしまい、
とたんに肩がズンと重くなったそうです。

私たちは急いでBのうちへ向かい、その日は早々に解散しました。
翌日AはBをつれてお祓いに行ったそうです。

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