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これは私が体験した話です。

青森市中心街からの浅虫へ向かう途中、必ず通るトンネルがあります。
これが「久栗坂トンネル」です。

「久栗坂」と書いて「くぐりざか」と読むのですが、
実は今使っている久栗坂トンネルは新しいトンネルで、
それ以前に使用していた旧トンネルがヤバイ、という噂を耳にしました。
(そもそも、その辺一帯が心霊スポットであるという話も聞きます)

友人一人を誘って、深夜、青森市内のアパートから浅虫へ向かいました。
白い中古軽自動車が私の愛車で、友人はいつものように
助手席でダッシュボードに足を上げて、シートを少し倒して座りました。

青森の夜は暗いです。
大通りでも、街灯が少ない場所があります。

緊張と興奮で、自然と絵がになりました。当然、久栗坂トンネルを通りますが、
「ここは新トンネルだから出ないよ」と友人が鼻で笑いました。

それもそうだな、と私も頷き、すれ違う車もないまま、トンネルに入りました。
「どう? どう? なんかある?」と私は運転しながら、助手席の友人に尋ねます。

友人は携帯電話の動画機能を使って、トンネル内の壁面を撮影しているようでした。
「なんもねえな」とぼそっと呟いたと思うと、突然友人が「あー」と言いました。

驚くでも、叫ぶでもなく、抑揚のない声で「あー」とだけ言ったので、
「何? どうした?」とチラチラと助手席を見ると、友人は後ろを見ながらこう言いました。

「やべえ、ついてくる」

私は「何が? 何がついてくる?」と尋ねましたが、
友人は顔を真っ青にして俯き、その後、帰宅するまで何も喋りませんでした。

引き返して帰宅して、家まで送り届ける際、友人はぽつりとこう言いました。
「若い女だった。白っぽい服で、裸足だった。

壁にひっついて立ってたのに、俺と目が合うと追いかけてきた。
走れないんだ。歩いてくるんだ。ふらふらしながら、歩いてこっちに向かってきた」

あれ以来、久栗坂トンネルは通らないようにしています。

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