これは知合いや高校の同級生から聞いた話です。
兵庫県たつの市と姫路市太市の間に槻坂トンネルがあります。

傍らにはJR西日本の姫新線の線路が東西にのびている場所で、
トンネルが通りぬけている山はツキオレ山という名前です。

平成17年に新しいトンネルが完成。
しかし、旧トンネルも塞がれずに残っています。

私自身もこの旧トンネルを何度も通り抜けましたが、
薄暗い不気味さは忘れられません。

姫新線が機関車だった時代、飛び込み自殺が数件あったと言います。
雑木林で自殺があったとか殺人があったとか、そんな噂も耳にしたことがあります。

元々、旧トンネルは狭い道幅で大型車同士で侵入するとすれ違うことができません。
どちらかが譲って出入り口で待機するしかないのです。

この道幅の狭さを利用する人もいました。いわゆるバイク乗りや暴走族の人たちです。
霊体験をしたのはそういった人たちが多いです。

ある夜、バイクで二人乗りをしていた少年二人がスピード違反でパトカーに追われました。
迫り来るパトカーから逃げようと幅の広い道路から槻坂トンネルに入った時でした。

パトカーのサイレンが聴こえません。後部座席の少年は後ろを振り返ると……
血まみれのワンピース姿の女性が単車に追い付く勢いで走って来たそうです。
トンネルを抜けると追いかけて来なかったようです。

トンネルは交通事故が多かったようです。
なぜ事故が多いのか。すれ違いの譲り合いを面倒くさがって猛スピードで通り抜けるからです。

歩行者の事故、車同士の衝突も多数あったと思います。
私も一度だけ槻坂トンネルで交通事故を目撃したことがあります。

全国にトンネルの怪談は多数ありますが、
槻坂トンネルの霊体験は昔からあったそうです。

現在も旧トンネルとして通り抜けることができるようですが、
面白半分に近寄らない方が良いと思います。

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