肝試しで訪れた温泉施設跡で、
身元不明の死体が発見されたのは、
2008年の夏に起きた事件だったと記憶しています。

この事件が起きた喜和楽園温泉は心霊スポットとして知られた、
県道134号線沿いの壊れた看板が目印の廃墟でした。

喜和楽とだけ文字が読める壊れた看板が入り口なのですが、
施設全体を囲むようにフェンスが張られていて、
簡単には中に入れないようにされています

それでもこの場所では、
たびたび事件が起こってしまいます。

よく知られている事件としては、
廃墟で雨風をしのいでいたホームレスの不審火なのか、
肝試しに訪れた誰かが火をつけたのかはわかりませんが、
建物を焼いた火災がありました。

また、2008年の死体発見以前にも、
身元不明の死体が発見されていた
という話があります。

普段は人が来ることがない廃墟の中です、
死体が発見される頃には死因の特定が困難な状態になっていて、
ホームレスが病気で死んだのか、
それとも誰かが死体を運び込んでいたのか、
その答えは誰にもわかりません。

これは人から聞いた話なのですが、
Eという人が友人たちと一緒に、
喜和楽園温泉に肝試しに行った時の出来事です。

誰かが持ってきていた手持ちライトの電池が切れて、
あたりが暗闇に包まれると、「やめろ」と怒鳴る声がします。

すぐにオイルライターの灯りであたりが明るくなり、
暗くなったときに腕を掴まれた友人が怒って、
誰がやったんだと追求を始めたのですが、
友人の腕をつかめる位置には誰もいなかったのだそうです。

未解決事件の起きた廃墟だと思うからでしょうか、
喜和楽園温泉を囲むフェンスが守っているのは、
恐ろしい場所に入りたがろうとする人間
のように見えてしまいます。

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