〒039-1107 青森県八戸市櫛引大吹張

肝試しで訪れた温泉施設跡で、
身元不明の死体が発見されたのは、
2008年の夏に起きた事件だったと記憶しています。

この事件が起きた喜和楽園温泉は心霊スポットとして知られた、
県道134号線沿いの壊れた看板が目印の廃墟でした。

喜和楽とだけ文字が読める壊れた看板が入り口なのですが、
施設全体を囲むようにフェンスが張られていて、
簡単には中に入れないようにされています

それでもこの場所では、
たびたび事件が起こってしまいます。

よく知られている事件としては、
廃墟で雨風をしのいでいたホームレスの不審火なのか、
肝試しに訪れた誰かが火をつけたのかはわかりませんが、
建物を焼いた火災がありました。

また、2008年の死体発見以前にも、
身元不明の死体が発見されていた
という話があります。

普段は人が来ることがない廃墟の中です、
死体が発見される頃には死因の特定が困難な状態になっていて、
ホームレスが病気で死んだのか、
それとも誰かが死体を運び込んでいたのか、
その答えは誰にもわかりません。

これは人から聞いた話なのですが、
Eという人が友人たちと一緒に、
喜和楽園温泉に肝試しに行った時の出来事です。

誰かが持ってきていた手持ちライトの電池が切れて、
あたりが暗闇に包まれると、「やめろ」と怒鳴る声がします。

すぐにオイルライターの灯りであたりが明るくなり、
暗くなったときに腕を掴まれた友人が怒って、
誰がやったんだと追求を始めたのですが、
友人の腕をつかめる位置には誰もいなかったのだそうです。

未解決事件の起きた廃墟だと思うからでしょうか、
喜和楽園温泉を囲むフェンスが守っているのは、
恐ろしい場所に入りたがろうとする人間
のように見えてしまいます。

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