連休を利用した旅行を計画していたときに見つけたのが、
島根の南西部の津和野にある、
山口との県境近くの山の上に建てられていた城の跡で、
歴史のある街並みを見下ろす、天空の城『津和野城跡』でした。
津和野城が建てられたのは鎌倉時代のことで、
時代や殿様が変わって行く間に、
三本松城や石蕗(つわぶき)城と呼び名が増えていきましたが、
この城は戦争のために建てられた城でした。
時代によっては山全体が要塞だったこともありますが、
明治の廃藩で解体されるまで戦火を乗り越え、
今も山のあちこちにその名残が残っています。
戦争がなくなった江戸時代に、
落雷が原因の火事で天守閣が焼けてしまいましたが、
この時には殿様の住居としての役割しかありませんでした。
こうして津和野城のことを振り返ってみると、
いくつもあった争いごとを避けて、
現代にもその構造を多く残しているように見えます。
ですが、そんなに都合よく落雷が落ちるのでしょうか。
殿様の住居として利用されていたのに、
どうして焼けたままずっと放置されてしまったのか。
記録に残っていない何かがあったからこそ、
城へと続く山道を歩いていると足音が聞こえる、
そんなことが言われるようになったのではないでしょうか。
津和野城跡へは山道を登っても行けますが、
イスが巡回しているリフトに乗って、
山を行ったり来たりできます。
私たちもリフトを使って山を降りていたのですが、
3番目にリフトに乗った友人が、
何度もクモの巣のようなものが顔や頭にかかってきたというのですが、
私とほかの友人にはそんなものはかかっていません。
このとき見えない何かに憑かれたのか、
しばらくのあいだこの友人は、
なにもない場所に気配を感じるようになっていました。
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