一光トンネル(いかりとんねる)は
福井市西部の国見岳のふもと、
県道3号線にあるトンネルです。
車一台が通るのがやっとのトンネルで、
トンネルの中にすれ違うための空間が設けられていて、
とにかく圧迫感が強くて、
トンネルに入っただけで息苦しくなります。
その上、トンネルはカーブして見通しも悪くなっています。
これだけでも十分に怖いのに、
一光トンネルに幽霊が出るというのです。
これは知り合いから聞いた話なのですが、
一時期ワイドショーを騒がせた、
白ずくめのカルト団体の施設が、
一光トンネルの先にあると聞いて、
その団体の様子を見に行こうとしていたそうです。
知り合いを含めて3人が乗った車が、
一光トンネルを通っているときです。
助手席に座っていた人がお菓子の袋を開けて、
後ろに座っていた人に渡そうと後ろを向くと。
ヒィと情けない声をあげてのけぞったせいで、
袋からお菓子が散らばってしまいます。
運転していた知り合いもそれに驚いてハンドルが動いてしまい、
車がトンネルの壁にぶつかる寸前だったそうです。
いったいどうしたんだと聞いても、
アとかウとかしか言えないくらいに取り乱していて、
落ち着いたのはトンネルを抜けたあたりでした。
後ろを振り向いたら、
後ろの座席にもう一人いた。
暗かったし、
まばたきの間に消えたからよくわからないけど、
あれは人だった、人が座っていたんだよ。
助手席に座っていた人は、
血の気の引いた顔で、
自分が見たものを話したそうです。
カルト団体どころではなくなった知り合いは、
県道251号線・115号線と大きく回って、
一光トンネルを避けて引き返したそうです。
このトンネルを通る時には、
くれぐれも用心してください。
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