桑折町(こおりまち)にある半田沼は、
明治時代に半田山が崩れてできたときの形が
ハートマークなのが特徴ですが、
ハートマークが破れた恋人なのでしょうか、
半田沼で自殺をした人がいるらしく、
幽霊が出るという話があるようです。

知人のAさんは自然を楽しむために、
恋人や友人たちと半田沼へおとずれました。

日中は遊歩道を歩いたり、
バレーコートを借りて過ごし。

日が暮れてからはバンガローで酒を飲みながら他愛のない話をして、
Aさんは1時過ぎぐらいに眠りについたそうです。

Aさんが目を覚ましたのは5時手前で、
外はまだ真っ暗でも、
もう一度目を閉じても眠ることはできず。

そうして退屈な時間を過ごしていると、
外も少しだけ色が出ていて。

Aさんは半田沼を歩るいて見ようと、
そーっとバンガローを出て行きます。

グルルル

どこからか唸り声が聞こえてきて来たのは、
もうすぐ半田沼に着くというあたりだったそうです。

どこか遠くで獣が鳴いているだと思うと、
やっぱりここは自然の中なのだとAさんは実感しました。

唸り声は半田沼に着いても聞こえていて
夜はやはり獣の時間なのだ、
そう思うと急に心細さを感じたそうです。

バンガローに戻ろうと歩き出すのと同時に、
唸り声がこんな遠くに響いてくるのか?
そんな疑問に気がついたそうです。

Aさんが物音を立てながらバンガローに戻ると、
何だどうしたとみんな起きてきて、
事情を話して何人かで外に出たのですが。

ゴーという風が通る音がするだけで、
動物の唸り声のような音は聞こえなくなったそうです。

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