愛知県豊田市と聞くと
自動車の製造が盛んな工業都市というイメージですが、
前田公園がある矢作川のあたりだと自然に囲まれたのどかな感じです。

前田公園は地元にも何か人を呼べるような場所を作りたいと、
資産家の前田さんがが私財を投じて作った公園で、
公園内の六角堂には位牌や慰霊碑があるそうです。

大学2年の夏休みに、
なにか夏らしい事をしたいということで、
心霊スポットとも言われているその前田公園にある六角堂
行くことになりました。

公園と名前がついているものの、
灯籠がずらりと並んでいたり、
六角堂を守っているのは前田家の愛犬だったり、
お寺のように見えるけど、
置かれているオブジェは何かが違うようなものばかりでした。

ライトの明かりで照らして見ているからか、
その雰囲気に飲まれてしまいます。

前田公園の事は友人Rが先輩から、
六角堂の中に位牌やタバコを備える祭壇があるときいていたのですが、
六角堂の扉には南京錠がかけてあります。

タバコをお供えしないと呪われるというので、
タバコを一箱用意し、一応扉の前に置いてみたのですが、
ゴミを捨てているような気分になって。

このまま置いておくか、
持ち帰るかと話している時です。

六角堂の中からザリという音が二回聞こえてきて、
全員が六角堂を見て固まっていると、
またザリという音が聞こえます。

誰かがもう行こうと声を出すと、
タバコの箱はそのままにして全員駆け足で逃げ出します。

六角堂にはタバコ好きの人が眠っているみたいなので、
私たちのもっていたタバコにひかれて来たのかもしれません。

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