祖父と祖母が田舎に住んでいたときに、
山の方からパーンと音が響いてきました

まだ幼かった自分はその音が怖くて、
母親の足にしがみついて泣いてしまいました。

それが動物よけの火薬を破裂させた音だと聞かされても、
一度覚えた恐怖はなかなか消えませんでした。

その頃は田舎に行くというだけでグズって親を困らせていたそうです。

もう山から音が聞こえてもなんともありませんが、
それがトンネルを走行している車内で聞こえたら話は別です。

先輩が新車を購入したので、
何人かでドライブにいくことになりました。

104号線の大きく曲がりくねった道を通って、
上山の山元トンネル(山元隧道)に入ります。

山元トンネルに入ってすぐのところで、
車内にパーンという音が響いてきました。

車内は突然の音に何が起きたのか、
パンクでもしたのかとざわつきます。

私は幼い時の怖さを思い出して、
目に涙を溜めて何も言えなくなっていました。

私が急に泣き出してしまい、
運転していた先輩はすぐに冷静になりましたが、
慌てた状態で慣れない車を山道で運転していたら、
事故を起こしていたかもしれません。

山元トンネルの辺りに、
処刑場があった事が原因なのでしょうか。

山元トンネルの名前で検索すると、
子供を抱いた母親の霊が出るとか。

短いトンネルなのに出口が消えて、
しばらく閉じ込められてしまう
とか。

心霊スポットとしての
山元トンネルに関するウワサが色々と出てきました。

私達が車で聞いた音はラップ音だったのでしょう、
ラップ音が聞こえただけで済んだ事にホッとしています。

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