その頃、この呼塚の交差点を超えて
10分くらい車で走ったところで働いていました。
子供の頃から、写真を取れば心霊写真を撮ってしまったり、
旅行先ではエレベーターが変な動きをするなどの経験を持っていたので、
初出勤の日から、呼塚交差点には嫌な感じを受けていました。
勤務して1年は、まだ車ではなくて、バス通勤でした。
駅に向かうバス停は呼塚交差点の少し先にありました。
徒歩で歩くためには、呼塚交差点にかかる、
歩道橋を渡らなければなりません。
歩道橋というのは結構面倒で、近くの学校の生徒や徒歩の人も横断歩道は
ありませんが、信号をのタイミングを見て道路を横断したりします。
いつものように、仕事を終えて帰るときに呼塚交差点に差し掛かりました。
呼塚交差点での幽霊の目撃談は、白い服を着た女性と同僚にも聞いていました。
初夏の夕方5時頃、歩道橋渡るのめんどくさいなと思いつつも
歩道橋に向かっていたその時、
私の横を何かが通って行きました。背の高さから人間かなという
かんじでしたが、何かとしか思えない物質感のないものでした。
次の瞬間青信号で走っていた車が急ブレーキをかけました。
そのため後ろの車が追突してしまいました。
後ろの車のスピードはそれほどでもなかったので、
大きな事故ではなかったのですが、運転手は後ろの車よりも先に
自分の車が何かをひいていないか確認していました。
警察はすぐ近くにあるので、誰かが呼んだのでしょう。
バイクで警察官がやってきました。
私はそのまま家に帰ったのですが、次の日職場に行くと
昨日の事故のことが話題になっていました。
あの日、運転手は何かをひいたからそのへんに飛ばされていないか
探してくれと必死に訴えていたそうです。
私の横を通った得体の知れないなにか、だったのかもしれません。
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