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今からもう何年も前になりますが、
僕は友人と、彼に所縁のある兄のような人(便宜上先輩と呼びます)に誘われて、
大阪府にある某巨大公園 (一龍旅館)まで車で深夜探索に向かいました。

先輩はなんでもそういう心霊スポット巡りが好きで、
信憑性に乏しいところも含めて一人でも
いろいろな場所を巡っていたようです。

しかし今回の場所である一龍旅館は、
どうも有名な場所ながら、所謂本当に出る、
と噂になっているようで、一度下見に来たこともあるが、
情けなくも一人で探索するにはあまりにも怖いとのことで、
僕たちに声をかけたそうです。

かくして車でたどり着いたのは
いやに星の明るい深夜の0時を回った頃でした。

一龍旅館付近には、
公園でありながら廃墟になったホテルというか、
旅館のようなものも隣接してあり、大きな池に橋が架かった
雑木林のような庭園も敷地内にあるようで、人気のあった頃は
さぞ風光明媚な場所だろうなという感想がでる場所です。

目的地は廃墟になった部分で、
庭園から続くホテルになりまして、先輩曰く噂によると
そのホテルには、よくない何かがいる、とのことでした。

僕ら3人はそうはいっても同行人がいて
恐怖や不安も紛れていて、むしろ好奇心のほうが勝っていたので、
冗談等を言い合いながら足取りも早く、件の橋まで歩きました。

当時僕は池や橋やといっても府内であるし、
そうそう大したものがあるわけでもないだろうと楽観していたのですが、
いざついてみるやあまりの大きさに内心驚嘆していました。

長さにしても20M前後はあり、下を見下ろすと
足がすくむような高さで橋はかかっていました。

幸いというか、吊り橋ではなく木造の橋であったので
揺れるという恐怖はありませんでした。

がしかし想像以上に雰囲気があり、
この時点で正直帰りたくもなっていましたが、
先輩についてきた手前仕方なく当初の目的地である
一龍旅館へと足を運びました。

いざたどり着いてみるとなるほど、
使われなくなって数十年もたつという風評にふさわしく、
すさまじく朽ちていて、一か所の階段などは
崩れ落ちて通れなくなっているほどでした。

そんな建物に入ること自体はばかられるのですが、
歩みを止めない先輩においていかれてはたまらないので
慌ててついていきます。

建物は2階建てで部屋がいくつもあり、
旅館というよりは学校の校舎といったほうが
ピンとくるようなつくりでした。

まずは1階、1部屋づつ探索していきますが、
朽ち果ててほこりが溜まっている以外には
特筆すべきところはありませんでした。

そして2階。これもまた1部屋づつ探索していき、特に何もないまま、
まあこんなものだろうといいながら突き当りの部屋まで来ました。

すると、そこでついに異様なものを見つけてしまいました。

そこは比較的壁が崩れずに残っていたのですが、
その壁一面に、巨大な円を装飾したような図形が描かれていました。

ちょうど六芒星といわれるような図形を崩したような形で、
円の中には奇妙な文字?が無数に書き込まれており、
魔法陣を連想させるような不気味なものでした。

そしてよく見るとその図形は広く大きく
床にも描かれており、あつらえたように
その円に沿って使われた後のある蝋燭がおかれておりました。

誰かの悪ふざけにしては趣味が凝っています。

が、それはそこにあるだけでそれ以上には
何も起こりませんでした。

しかし3人ともただそこにいるだけで
異質な空気を肌で取れるようで、流石にそら寒くなり、
一応の証拠ということで写真を何枚か撮ってその日は帰りました。

日常を送り肝試しと称したその日の事も記憶の片隅に押しやったころに、
先輩から重たい声で電話がかかってきて、何事かと問うと、
この間の写真を見せたいから3人で会おう、とのことです。

すこしおかしい、というので、
背筋が凍るような気分で先輩の自宅に行き、
写真を見せてもらいました。

すると、たしかにあの奇妙な円形のあった部屋でとった写真であるのに、
なぜか、その図形はきれいさっぱり写ってないのです。

それどころか、なんというか、その写真に写る僕たちの顔が、
どれもこれも不鮮明になっていて、どこで撮った誰の写真だか
まるでわからないようになっていたのでした。

現像のミスではないのかと、
なんども写真屋に確認したそうなのですが、
どうもネガを透かしてみると、
少なくとも僕たちの顔ははっきり見て取れるのに、
どうしても現像するとそうなってしまうとのことでした。

とりとめのない話なのですが、
実体験ながらあまりにもその写真が空恐ろしかったので
ここに書かせていただきました。

あとになってその噂を掘り下げてたどってみると、
どうやらその症状はほかの人にもおこっていたようです…

いったい、一龍旅館には何があったのか…
そしてあの図形はなんだったのか…

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