川西市斎場へ出かけたのは、
夏らしいことがしたいと友人たちとやり取りしていた時です。

スイカ割りは一玉がわりといい値段がするし、
花火はどこにも遊ぶ場所がない、
海や山へ行くのは面倒だとなると、
残ったのは肝試しでした。

それなら川西市のけやき坂の方に斎場があるから、
そこならそんなに時間もかからないからすぐに行けると、
本当に軽い気持ちだったんです。

私はデジカメを用意して、
帰りに何を食べようかなとお店を調べたりして、
友人が車で迎えに来るのを待っていました。

県道12号線から県道325号線に入り、
けやき坂の住宅地を抜けて川西市斎場へ向かいます。

死んだ人を焼く施設が近いと土地が安くなるから、
このあたりが住宅地になるのかな?

斎場は山の中にあるから不動産屋がだまってて、
知らずに住んでいる人もいたりするらしーよ。

そんなことを話しながら目的の川西市斎場に着き、
特に目立った建物ではありませんが、
早速デジカメで入り口方向から一枚。

こんな場所の写真撮ってどうするんだよ、と突っ込まれましたが、
肝試しという言葉になんとなく写真というイメージがあったので、
雰囲気作りと答えながら川西市斎場の写真を撮ります。

それは、敷地内に入って斎場の建物を撮影した4枚目の写真でした。

空は晴れているのに、雪が降っているような、
白いものが降っている写真が撮れたのは。

それまでワイワイとやっていたのに、
写真を見て全員がドン引きしてしまいます。

友人の一人は風が吹く音がしただけでビクンと肩が揺れ、
友人の一人が駆け足でその場から逃げ出しますが、
私は足がうまく動かせなくなっていました。

私たちはただ夏らしいことがしたくて、
それっぽい場所だからここに来ただけなのに、
鳥肌を立てて逃げ出すことになるなんて
思ってもいませんでした。

関連する心霊情報