津山市にある神南備山は、
『かんなびさん』と読み『神様のいる山』という意味になります。
(漢字は当て字のようです)
山の上にある展望台のある広場からは、
普段は津山の街がよく見えるのですが、
条件さえ整えば山の上は雲海の海岸線に変わり、
津山が雲海の底に沈んでしまいます。
雲海の岬から太陽が登っている様子を眺めていると、
それだけで胸の中が温かいもので満たされて行くようです。
神南備山は遡れば大和の時代に記録が残っているらしく、
いにしえから在り続けた神聖な山のようです。
JR津山口駅から車で20分の場所にあって、
六角形の2階建ての展望台のある広場までは車で行くことができます。
展望台に花をそえようとサクラの木を植えたらしいのですが、
眺めを邪魔するほど枝が伸びても手入れされず、
それで空気の流れが悪くなったのでしょう、
見た感じはそうでもないのに雰囲気は良くないと思っていました。
ヤブに覆われた道を歩くことになりますが、
神南備山の頂上へ続く道が展望台のある広場から延びています。
その日も山頂に行くつもりで、
私は展望台の駐車スペースに車を置いてから、
軽く体を伸ばしていた時です。
何かが見えたわけでも物音がしたわけでもなく、
ただなんとなく気になってしまい、
私は山頂の方向から目が離せなくなっていました。
そのまま山頂を目指していたら、
もっとはっきりとした体験をしていたのかもしれませんが、
いつにもまして変だと思った私は、
展望台から景色を眺めるだけで帰りました。
昔は夜景を眺めるために利用された展望台も、
この出来事の少し後ぐらいに、
17時ごろに施錠されるようになります。
私が神南備山に幽霊が出るという噂を聞きいたのは、
施錠がされるようになってしばらく経ったころです。
最近になって、展望台の周りが手入れされてから雰囲気はよくなりましたが、
いにしえからそこにいる神様は今も神南備山にいると思います。
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