地球岬断崖という意味のアイヌ語
「ポロ・チケプ」のチケプが由来で、チケプが変化してチキウ、
そこに読みがにている「地球」を当て字した名称です。

断崖という元々の由来の通り10kmを超える断崖が続く場所で、
視界の全部が水平線だけの景色は、ここが日本だとは思えませんでした。

写真だと海から生まれた霧が崖いっぱいに広がって、
自分が雲の上の楽園に住んでいるような幻想的な写真があるので、
何時かはこんな景色を見たいと思っています。

条件が合えば楽園のような姿を見せる地球岬ですが、
この場所で地獄を味わった人がいるようです。

カップルがこの場所で飛び降り自殺をしたのですが、
彼女さんだけ即死することが出来ず、
瀕死の重傷に苦しみながら事切れたそうです。

私達がこの場所を訪れたのは、
私がNMPを利用してガラケーからスマホに変えたばかりのころで、
特にGPSに関した機能が面白かった頃でした。

衛星からの電波をどれだけ掴んでいるとか、
通った道にピッタリとGPSログが重なるのを見たりが楽しくて。

地球岬へ行くときもレンタカーのナビは使わずに、
スマホにナビをさせていました。

帰る時もスマホでナビをしたのですが、
車が動き出してすぐに画面がグルグルと変化して使い物になりません。

いったん車を止めてスマホの画面をよく見ると、
私達は北へ進みたいのに、
コンパスの赤い矢印は南の方を指し示していたのです。

スマホでのナビは諦めてレンタカーのナビを使って走行していると、
助手席の友人が私のスマホを眺めながら、
コンパスは地球岬を指していると気が付きます。

次の目的地に付く間に、
コンパスは正しい方位を示すようになったので、
修理には出していませんが、
コンパスがおかしくなったのはその時だけです。

その時は友人の言葉に笑っていましたが、
地球岬で自殺したカップルの話を聴いていまうと、
ただの誤作動だと笑えなくなりました。

自殺ですぐに死ねなかった彼女さんの死体が発見された時には、
死んでから日にちが経っていた
そうです。

想像も出来ない苦痛のなかで助けを願った彼女さんは、
今も助けを願い続けているのかもしれません。

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