私は各地のお城の跡が好きなので、
友人と各地の城跡を巡る旅をいつもしています。

尾張地方は戦国時代よりたくさん武将がいたり、
戦いがあった国でもあるので、珍しいお城の跡などもたくさんあります。

日が暮れるのが早くなったものの、まだ残暑も感じる秋頃に、
戦国時代に桶狭間の戦いでも使われた大高城跡へと、いつもの友人と4人で行きました。

城跡は広いので、近隣に車を停めて歩いて現地まで行くことに。

比較的、都心である名古屋市内にあることと、地図で見たところ城の跡が
「大高城址公園」になっていることから、きっと明るい雰囲気かと思っていましたが、
公園に入る細い小道の角に朽ちた民家が突然、現れました。

誰も長いこと住まわれていないであろう家なのですが、
窓が割れていたり暗くボロボロで、明らかに廃墟で直視できないほど
異様な雰囲気に背筋が少し、ゾッとしたものです。

空も少し薄暗くなってきたので、小走りで公園内へと向かいました。

城の跡は他の城跡と同じように石碑が立っているだけでしたが、
私たち以外に誰もおらずとても静かで、更に木の陰ばかりでそこだけが暗いようで、
ここから早く去りたい思いになりました。いつもだと写真を撮るのですが、
この日は撮る気持ちにもなれませんでした

それから本丸跡周辺の方に行ってみると広場のようで、
散歩や犬の散歩をしている方もいるのを見て、心なしか緊張がほぐれました。

車に戻り、近隣でゆっくりご飯を食べて楽しく喋り、帰宅の途へつきました。

帰り道、大き目の道を通ったころに、助手席と後部座席・左側に乗っている友人が突然
「今、叫び声が聞こえた」と、騒ぎ出しましたのです。

男性の大きな、短い叫び声だったそうです。
運転手の私と、後部座席・右側に乗っている友人は、全く聞こえませんでした。

車を停めて、先ほど通った道をナビでしっかり見てみたところ、
通った道は先ほど行った大高城跡のちょうど右側を走る道路で、
声が聞こえたタイミングはちょうど大高城跡を通り越すような場所でした。

そして、城跡に向かって座っている二人だけが、声が聞こえた、ということです。
示し合わせて冗談で言えないほど、二人のタイミングが合っていたことも余計に恐怖を感じました

大好きなお城の跡ですが、ここだけはあまり近寄りたくない
心霊スポットです。

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