地蔵峠は県道33号線の安中市(旧松井田町)と
高崎市(旧倉渕村)をつなぐ林道で、
勾配はそれほどきつくはないのですが、
道幅が広くなったり狭くなったりしています。
日当たりの悪い場所は薄気味の悪さを感じますし、
地蔵峠と呼ばれるような場所でもあって、
他に道があるのなら通りたくはない道です。
私が地蔵峠を嫌うのは、
車の運転が苦手というのもありますが、
ある出来事が強く影響をしているからです。
趣味の友人たちの運転で何度か地蔵峠は通っていて、
その日は初めて私の運転で移動していました。
太陽が昇り始める前の時間帯で、
夜と比べたらわずかに明るいだけの道を進むと、
道沿いにトの字の形をした、
入口に車を止めるスペースがある場所が見えてきました。
この場所は、ある姉妹のための慰霊碑に行くための入り口で、
聞いた話ですが、慰霊碑の近くには地蔵?がまつられているようです。
その入り口に人影を見た私は、車は見えないし、
このあたりに人が住んでいるのかなと疑問を口にだしたのですが、
友人たちは誰も人影を見ていませんでした。
これは聞いた話なのですが、
昔ある武将が子供を連れて敵ら逃げていたのですが、
このままでは全員死んでしまうと、
跡継ぎの長男だけを連れて逃げのびたそうです。
一緒に逃げていた姉妹は、
敵の手によって殺されるぐらいならと、
父親である武将の手で殺されてしまいます。
この姉妹のために慰霊碑がつくられたのはだいぶ後のことで、
その姉妹を供養しているのが私が人影を見た場所でした。
この出来事から、
地蔵峠を通るときにはお守りが手放せなくなりました。
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