淡路島の福良漁港から南西に1㎞ほどにある、
岸から100mほどの小さな島「煙島」には、
触ると祟られる首塚があります。

この首塚は平家の貴公子・平敦盛の首塚で、
この島で敦盛を荼毘に付したときに立ちのぼった煙から、
煙島と呼ばれるようになります。

一の谷の戦いに参加していた敦盛(16歳)は、
敗走の途中で敵将に見つかり、その首を討ちとられ、
煙島で休息をとっていた平家一行の元に届けられました。

敦盛の最後は、首を切るのをためらうほどの美貌と、
死を目前に堂々とした振る舞いから歌舞伎や能の演目となり、
今も語り継がれています。

淡路人形座で敦盛の演目を行ったときには、
煙島の首塚に参拝を行っています。

これは知り合いのYさんの体験談になります。

Yさんはボートと動力を所有していて、
泳ぎにも自信があったので、
このぐらいの距離なら最悪泳いで帰れると、
煙島へ忍び込むつもりだったようです。

島に近づくことはできたのですが、
そんなに暑いわけでもないのに、
なぜか汗が止まらなくなってしまい。

持っていたスポーツドリンクを飲もうとしても、
ニオイを嗅いだだけで気持ち悪くなります。

体はグッタリとしてうまく力が入らず、
こんな状態で泳ぐなんて無理なので、
Yさんはこれ以上悪化しないうちに引き返したらしいのです。

出発した岸に近づくと体はシャンとして、
スポーツドリンクも普通に飲めるようになっていたそうです。

煙島は厳島神社の分社で、
島の海岸に鳥居が見えることからわかるように、
全体が聖域のような島です。

忍び込もうとしたYさんは、
神様に怒られたのかもしれません。

岸からよく見える島なので、
雰囲気だけなら岸からでも十分楽しめるスポットです。

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