これは知り合いのKさんの心霊体験談になります。
幼いKさんは親戚と一緒に、
松川浦の北、相馬港の隣の原釜尾浜海水浴場へ訪れました。
足が届かない場所が怖かったKさんは、
砂浜やできるだけ浅いところで浮かんだりして海を楽しんでいました。
Kさんが海に浮かんでいると、
太もものあたりにズキンと痛みが走り、
砂浜で座っている母に見てもらおうと歩き始めた次の瞬間、
Kさんの体はガクンと沈んでしまいます。
そこは浅いと言っても胸がつかるぐらいの場所で、
Kさんは完全に海に沈んでしまいます。
立ち上がって海面に頭を出したいのに、
手や足に力が入れられなくなっていて、
手足がどこかへ消えたような感じだったそうです。
海に沈むときに目を閉じていて、
自分がどうなっているのか全く分からず。
明後日友だちと遊べなくなっちゃったなと、
頭には友達の顔が浮かんできたそうです。
自分を呼ぶ母の声が聞こえて、
Kさんが閉じた目を開くと目の前には、
泣きそうな母の顔があります。
砂浜から様子を見ていた母親たちに、
Kさんは海中から引っ張りだされて、
波打ち際に寝かされた状態でした。
手足はちゃんとあって、
Kさんはこれで友達と遊べることに一安心したそうです。
海に浮かんで足が届かないところに行ったのだろう、
海は危ないから気を付けろと両親に怒られたのですが、
Kさんの体が沈んだのは、
海底に足をついた後のことです。
このあたりも東日本大震災で津波に襲われましたが、
Kさんの話はそれよりも前の話です。
沖に防波堤ができるまでは、
波が荒かったという話を聞いたことがあるので、
波が荒かったときに亡くなった方が、
Kさんを仲間にしようとしていたのかもしれません。
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