鞍掛山は宇都宮と日光にまたがる山で、
その山中に建物がない神社があります。

それが山そのものに祈りをささげた
鞍掛神社という場所です。

最初に鞍掛山神社を訪れたとき、
古い鳥居をくぐっても、神社の姿がなく、
意味ありげなはしごの先の洞窟には、
石でできたウチワのような飾りが置かれていました。

きっともう建物は失われていて、
鳥居や洞窟に飾りが残っているだけなのだと思っていたら、
実はこの洞窟が鞍掛山神社で、
鞍掛山神社には建物がないと知ったときは驚きました。

林道沿いに登山口があり、
すぐに神社と書かれた看板が立っていて、
看板の指示にしたがって進むと、
10分ぐらいで神社にたどり着きます。

その日もいつものように鞍掛山に入ったのですが、
山の雰囲気はいつもと違っていました。

鳥の鳴き声などあたりに生き物の気配がまったくなかったのです。

そのことに不安を感じた私は、
無事に下山できるようにお祈りをしようと思い。

洞窟の前に立って、鞍掛山に向かって手を合わせると、
エレベーターが動き始めたときのような感覚に体が包まれてしまいました。

ビックリしてあたりを見ると、
鳥の群れが飛び立つのが見え、
鳥の鳴き声が聞こえてきて、
山には生き物の気配が戻っていました。

まるで別の場所にいるのではと思えるほど、
あたりの雰囲気はガラリと変わっていました。

山で不思議なことを体験した話はよく聞くので、
これがそうなのかと思っていましたが。

2000年代に起きた誘拐殺人事件に、
鞍掛山が関係している
というウワサを知り、
思い出すと今でも体が冷たくなるのを感じています。

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