兵庫県西宮の鷲林寺(じゅうりんじ)にある、
戦国時代の言い伝えが残る弁天池を訪れた時の話です。

知人は友人達と鷲林寺へ紅葉狩りにおとずれたのですが、
寺の敷地内にある池に着くなり、
友人のひとりが涙を浮かべながら、
もう帰ろうと言い出した
そうです。

様子のおかしくなった友人の指示に従い、
鷲林寺を出て友人が落ち着くのを待ち、
ようやく落ち着いた友人に何があったのか尋ねました。

急に心臓の脈動がハッキリと分かるくらい強くなって、
自分がただならぬ状態になったと思った次の瞬間、
池の水面がニタリと笑う人の顔に見えたということです。

鷲林寺の弁天池には、
ある姫にまつわる言い伝え
が残っています。

織田信長と敵対関係にあった武将の姫が、
信長の兵から逃げて鷲林寺に匿われたのですが、
それを知った姫を追う信長の兵は寺に火を放ちます。

炎に焼かれた姫は弁天池に飛び込みますがその時にはもう手遅れで、
姫は弁天池の中で事切れました

信長への憎しみに囚われた姫の魂は、
牛とも人ともつかぬ姿に成り、
タタリを撒き散らします。

寺の鐘を弁天池に沈めることで、
姫の怨念を閉じ込めていた
のですが、
年月を経て封印が弱まったのか、
弁天池の牛女」とウワサされています。

深夜に池の周りを時計と逆回転で3周すると。
どこからか蹄の音が聞こえ牛女が現れる
ということですが、
水面に浮かんだ人の顔と何か関係があるのでしょうか。

燃え盛る炎や殺された人達の血を連想してしまうと、
見応えのある紅葉のアカはもしかしてと考えてしまいます。

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