神戸中央区の北長狭通4丁目にある廃墟
アジアHOTEL』が取り壊されたと聞いて、
若いころにアジアHOTELに訪れたことを思い出します。

さすが神戸だ、
こんな大きな建物が放置されている。

それがアジアHOTELを見た、
私の最初の印象
でした。

周囲が新しくなっているのに、
明かりが灯ることのない看板を屋上に残したまま、
もう何十年も経っていると聞きます。

今にして思えば、
阪神淡路大震災を体験してるはずなのに、
タイルもしっかりと張り付いていて、
地震を体験したことを感じさせない立派な姿をしていました。

私は友人の案内で訪れたのですが、
友人は何度か肝試しにこのビルを使っていて、
街なかにあるから女の子も誘いやすいと言っていました。

友人もこのビルの近くで、
不思議な現象が起こるとしか知らなかった。

どうしていつまでも放置されているのか、
詳しい経緯は分からないといいます。

マンションや病院の近くに廃墟があるのですから、
あれこれと語り出さなくても、
雰囲気だけは満点だったことでしょう。

これは後から聞いたウワサですが、ビルの所有者が華僑のかたで、
諸々の手続きに手間取った
ということらしいです。

そういえば一度だけ、ベタだけど屋上に人がいたって
言い出す子がいて、なだめるのが大変だったわ

友人に詳しい話を聞くと、
全員で屋上の看板を見ていた時に、
ひとりの女の子が人影をみたと言いだしたらしいのです。

暗くてハッキリとは見えないけど、
太ったおばさんのような輪郭だったそうなのですが、
その姿が見えたのはその子ひとりだけでした。

お酒が入っていたら酔っていたと言えるのですが、
その子が飲んでいたのはソフトドリンクだけだったので、
落ち着かせるのが大変だったそうです。

客室のある建物を人が管理しなくなると、
さまよう幽霊が客室に住むようになるといいます。

アジアHOTELに集まっていた霊達も、
建物と一緒に成仏しているといいのですが。

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