街の中に立入禁止の墓所があって、どうやらそこは昔の処刑場で、
衣山(きぬやま)処刑場跡と呼ばれている場所のようでした。
近くに衣山地蔵堂というお地蔵さんがいる祠もあります。

今では松山刑務所が管理する囚人専用の墓地になっていて、
その門は固く閉ざされています。

この場所を知った時は、
刑務所が管理する墓地なんて死んでも囚人のようだなと思いました。

普通に生活していると、
処刑場跡ということは気にならないのですが、
私には忘れられない出来事があります。

あれは6月の中ごろで、
夕方に降ったにわか雨がやんで、
少しジメッとしていた日のことです。

夏というにはまだ早いのですが、
この分だどすぐに暑くなりそうだなと思いながら、
私はすっかりと暗くなった道を自転車で走っていました。

衣山処刑場跡を通り過ぎるところで、
スッと道路を横切る影が飛び出して来ます。

私があっと思った時には、
前輪が飛び出してきた影を踏み潰したと思ったのですが、
何の手応えもありません。

影の大きさから、
ネコか何かだと思ったのですが、
振り返って見ても倒れたネコはいませんでした。

私は嫌な汗が流れるのを感じましたが、
うまいことネコが避けたのだろうと考えて、
その日のことは忘れていました。

今度は8月の終わりごろなのですが、
同じようにジメッとした日に、
今度は後ろから何かが私の横に出てきました

辺りを見ても何も見えなし、
何か見覚えがある景色だと思って辺りをよく見ると、
6月頃に影とぶつかったのと同じ場所だというのを思い出します。

自分が体験したことが何だったのかが気になって、
奇妙な出来事を体験した場所を調べていたら、
この辺りが処刑場の跡地だったことを知りました。

8月の出来事からは道を変えたので、
それから何も起きていないのですが、
今でも雨上がりでジメッとした日は怖いと思ってしまいます。

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