所沢市立埋蔵文化財調センターの辺りは、
かって小手指ヶ原と呼ばれていました。
小手指ヶ原は、
鎌倉時代後期の古戦場として、
歴史に名前を残しています。
所沢市立埋蔵文化財センターの裏には、
この辺りが古戦場だった事を伝える石碑、
「小手指ヶ原古戦場の碑」があります。
この石碑から伸びる道の先には、
少し小高く盛られた林があって。
その林の中に、
「白旗塚」(しらはたつか)はあります。
木陰の中にある白旗塚をみて、
私はなんとなく墓のように思えて、
おもわず手を合わせて拝みます。
白旗という名前から、
この場所で敗北を決めたのだろうと思い、
なんとなく感傷的になっていたのもあります。
白旗は源氏の御旗で、
白旗塚は源氏の御旗を立てた場所で、
勝敗と関係が無いのは後で知りました。
その日の夜です、
私は不思議な夢を見ました。
辺りには人が大勢倒れていて、
遠くから雄叫びが聴こえます。
動こうとしても、
私はその場所から動けません。
足元を見ると、
見たこともない人が仰向けに倒れています。
私の足はその人の体から生えていて、
動きたくても足が抜けません。
私は知らない人の顔を眺めて、
どうして自分が倒れているのだろう
と思いながら夢から醒めます。
友人にこの夢の話をすると、
白旗塚が心霊スポットだと教えられました。
古い戦で死んだ武者の霊が目撃される場所で、
白旗塚を拝んだから幽霊を連れて帰ったのではないか。
私がみた夢は、
連れて帰った武者の記憶を、
夢という形でのぞいたのかもしれないと言われます。
友人にはそんなまさかとはいいましたが、
内心は不安でいっぱいになっていて、
玄関に盛り塩を置いてしばらく過ごしました。
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