数年前、友人と二人で、カラオケに行った帰り道、
鹿児島県の網野子峠という峠を車で走っていました。
網野子峠は、外灯も少なく真夜中だったので、
すれ違う車さえもありませんでした。
道路脇に広場があったので、そこに止めました。
10台くらい停められる広場で、
奥はうっそうとした森が広がってました。
ちょっと気味悪かったのですが、それよりも、
お話がしたくて車を奥にとめ、
ずっとおしゃべりに花を咲かせてました。
どれくらい話をしたのでしょうか。
腕時計に目をやると、2時をまわってました。
そろそろ帰ろうと車のキーをまわそうとしたら、
おしゃべりしていた友人が急に話をやめたんです。
どうしたの?と声をかけたら、
早く帰ろうと私の腕を揺さぶりました。
その時です。
森の奥から、視線を感じました。
それも一人ではなく、たくさんの人の視線でした。
目をこらすと、いるんです。人が。人っていうか、
人らしきものが、たくさんと。
じっとこちらを見つめていました。
私は、これは、ヤバいと思ってその場から離れました。
友人は、町が見えるまで何も言いませんでした。
とりあえず、暖かいコーヒーを飲もうとコンビニエンスに入りました。
コーヒーを飲みながら、私は、見たことを言い出しました。
友人も、私と違うものを見たそうです。
そうです。とは、友人は見たものは何も言いませんでした。
そして、網野子峠をこえた時、友人は言いました。
このまま、帰っては行けない。
明るく人がいるお店に行こうと。
なので、コンビニエンスによりました。
友人は、霊感が強いらしく、言えないほど、何かをみたのでしょう。
連れて帰ったら行けないと。
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