好きだった人に自分をよく見せたかった。

そんな考えで、
夜の三内霊園に行った時の話。

三内霊園青森県最大規模の霊園で、
棟方志功」や「愛車と一緒に眠る墓」とか有名な墓があり
三内霊園に対して観光地のような印象を持っていた。

桜並木に幽霊が出るとかウワサは聞いていたけど、
こんな所で幽霊が出るはず無いだろう。

三内霊園で頼りになる自分を見せると意気込んで、
好きな子も含めた4人で夜の三内霊園に行ったんだ。

"シャトルバスのロータリーを3周すると帰り道がわからなくなる"
(これは仏舎利塔の花壇を3周とか、四つん這いの女性が追ってくるとも言われている)

これで女の子達が不安になるぞと思って、
この話をしながらロータリーを1周した。

冗談でもそんなことするの止めなよって、
女の子たちはたしなめるように言ってくる。

自分の予想とは違う反応がきて、
今度はカッコいい所を見せてやるって思って、
車から降りたらみんなを先導して歩いた。

きっちりと区画整備をされた霊園は、
お墓が何かの設備のように思えて、
肝試しに期待していた怖さよりも、
何かすごいねと感心されてしまった。

ただロータリーからまっすぐ進んだところにある無縁塔は、
無縁の墓石で作られたビルのような姿に圧力と恐さを感じていた。

そのまま大きな道に沿って歩けばよかったのに、
細い道に入って進んだのは、
方向感覚が優れているアピールがしたい、
そんなバカな理由だった。

「今どこを歩いているの」

暗くて景色を目印に出来ないし、
焦って動いたからどっちを向いているのもわからない。

その時自分たちは、
帰り道がわからなくなっていた

ロータリーを回ったから帰れなくなったかもしれない。

そう思うと本当に情けなくて、
三内霊園が広いと言っても、
これだけ歩いてどうして戻れないのか。

疲れからみんなイライラしていた。

自分はなぜだか分からないけど手を合わせて、
暗闇に広がる墓石の列に向かって
ごめんなさいとあやまっていた。

それから1分も歩かないうちに、
自分たちは無縁塔にたどり着くことができた。

ロータリー1周分だけ道に迷ったのか、
幽霊に許してもらえたのかはわからないけど。

この出来事から、
肝試し心霊スポットには行かないようにしている。

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